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アカデミー作品賞受賞「シェイプオブウォーター」をネタバレレビュー!

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こんにちは!映画大好きアラサーのHanaeです。ブログご訪問ありがとうございます。

 

今回は、アカデミー賞受賞の呼び声も高い話題作「シェイプ・オブ・ウォーター」を公開初日に見てきましたので、レビューしたいと思います!

 

前評判がかなり高かったので、かなり期待して行ってきました。ここからはネタバレが含まれますので、要注意です!

映画の素晴らしかった点

まずは、ギレルモ監督の最高傑作といわれている、今作の素晴らしかった点をご紹介します。(アカデミー賞作品賞受賞、おめでとうございます!)

映画愛・特撮愛が溢れている

「シェイプ・オブ・ウォーター」には、ギレルモ監督の好きなものが詰込まれています。

 

主人公イライザは、映画館の上に住んでいます。チケットが貰えたり、映画の音が聞こえてくるんです。これは映画好きなら憧れる環境!

 

また、親友ジャイルズは絵師。部屋の中にはオードリー・ヘップバーンのイラストがあったり、白黒テレビからはミュージカル映画が流れてきたり。

 

また、映画の中に流れるBGMもすてき。ジャズやシャンソンをベースにした優雅な音楽が全体を通じて、主人公イライザの美しさを引き立てます。

 

素晴らしい音楽は、アカデミー賞作曲賞にもノミネートされるほど。

 

また、ギレルモ監督は日本の特撮が大好きと公言するほどもオタク。好きな怪獣はバルタン星人とピグモンだそう。

 

監督は「日本の怪獣がもつ二面性やユーモアを、この不思議ないきものに反映させた」とコメント。

可愛さや愛嬌があったり、 やっぱり怪獣ぽい残酷さがあったり。確かに日本の怪獣キャラと類似点が多くありました。

 

また、恐ろしくも美しい不思議ないきものの造形は、お見事。さすがギレルモ監督といったところです。

虐げられているものへの讃歌

幼いころ声帯を傷つけられ、話せないイライザ。あまり詳しく彼女の背景は描かれませんが、孤児院で育ち、身よりはなく、結婚もしていません。

 

また、夫の愚痴を言いながらも夜勤をし、帰れば朝御飯を作ってあげる同僚ゼルダ。冷戦の時代、まだ黒人女性が働くには難しい環境だったでしょう。

 

主人公の隣人であり、親友のジャイルズはポスター描きでゲイ。写真が主流になってきたため、仕事は減る一方。当時の時代では、オープンに恋愛もできません。

 

自らを「生まれる時代が早すぎたか遅すぎた」と評し、息苦しさを感じています。

 

そんな、少数派で孤独を感じる彼らが見せる勇気や行動力が、多くの人を引き付けたのだと思います。

サリーホーキンスの演技力

本編の中でほとんど言葉を話さない彼女。けれど、しぐさや目配せ、佇まいなどで、彼女の感情が伝わってきます。

 

不思議な生きものを心を通わせていくたび、彼女がどんどんキレイになっていくんです。恋をすると、毎日同じような日々に、ぱっと彩りがでますよね。

彼女は映画のなかで一度だけ、歌うシーンがあるんですが、可憐な姿がお見事!主演女優賞ノミネートは納得!

映画のがっかりなところ

はっきり言うと、わたしには合わない映画でした…。前評判が高く、期待をしすぎたかなというのが正直なところ。ギレルモ監督の「パンズラビリンス」も「MAMA」も大好きな作品なんですけどね。

 

オトナのラブファンタジーという言葉に、期待しすぎたかも。先入観なく「ギレルモ・デルトロ最新作」しか知らずに映画館に見に行ったら、もっと楽しめていたかもしれません。

謎の○○描写


「これは必要なのか?」という謎シーンが冒頭からチラホラ。特に、冒頭の彼女の日課であろう、浴槽で自分を慰めるシーン。

 

あれは一体何なのか、必要なシーンなのかも理解不能。 女性にも性欲があると示したいのか。毎日するぐらい欲求不満だから、あの生き物にも欲情できるということ への導線なのか。

 

ストリックランドの主人公へのセクハラシーンも意味不明。あれがなくてもストリックランドのヒール役は際立っていたのに、変なおっさんに成り下がったように見えました。

孤独とは何なのか


主人公イライザは、「不完全なわたしをありのままで受け止めてくれる」と、不思議な生き物を助けようとします。

 

彼女は確かに言葉を話せないけれども、隣の部屋や職場に自分を理解してくれる友達がいます。

 

彼に出会うまでも、それなりに彼女は幸せだったのではないでしょうか。そもそも、完全な人間なんて、この世には一人もいないと思うのですが。

 

あの生き物に出会ったことで、彼女の何が感化されてしまったのか。彼女があそこまで必死になった理由が、いまいち理解できませんでした。

 

映画館で観たとき、わたしの両脇の女性は二人とも涙を拭っていました。ハマる人には、ぐっとハマる映画なんだと思います。

R18とR15の2パターンが存在!?

現地アメリカではR18指定のこの映画。ただ、R18だと公開できる劇場が限られるため、日本での公開版は一部編集がされてR15となっています。

 

ギレルモ監督なので、グロい描写がレーティングの要因かと勝手に思ってました。けど、どっちかといえばエロの方かも(明らかにモザイクが入ってるシーンも)。

 

どの程度の編集なのかは明らかにされていません。完全版なら評価が変わるかもという淡い期待を込めて、未視聴の夫とDVD鑑賞をするかも、と淡い期待があります。

さいごに

今回は「シェイプ・オブ・ウォーター」の感想を、ネタバレ込みでお届けしました。

 

正直、わたしにはハマりませんでしたが、高評価の声も多いので、好きな方もたくさんいる作品だと思います。

 

ギレルモ監督の最新作ということに期待をもちすぎると、肩透かしをくらうかも。オトナの恋愛映画を楽しみたい、という方は、見てみてもいいと思いますよ!

ギレルモ監督の過去作品のオススメは「パンズラビリンズ」と「MAMA(ママ)」。Amazonプライムビデオからどちらも視聴できますよ。